2014-09-30
月蝕楽園

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『月蝕楽園』
朱川湊人 著
幻冬舎

作者はノスタルジックでちょっと不思議系のミステリーやホラーを得意とします。
でも今回の作品はちょっと異色の短編集に仕上がっていました。
めずらしくアダルトな雰囲気で、人間心理のドロドロした部分が浮き彫りになっている作品が多めです。
せつなくて、救われないお話もありました。
いままでの朱川湊人の作品に親しんでいた人は、読んでいて面食らったり、もしかしたら辛くなったりするかもしれません。
従来の路線から、一歩踏み出したようにも思えます。
著者の新境地を開く1冊になって欲しいですね。
オススメ度 ★★★
ドロドロ度 ★★★
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2014-09-29
マッサン

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NHK連続テレビ小説
『マッサン』
朝の連続ドラマを見る習慣などないのだが、主題歌を中島みゆきが歌うというので、ものは試しにと録画のうえ視聴した。
正直いって、キャストや演出にNHKらしい野暮ったさが目に付く。ただ映像は美しいですね。感心した。
まあ、1回見ただけではそれ以上のことは分からない。1週間は様子を見ることにしよう。はたして何話で視聴を挫折するか楽しみだ。
第1話で一番目を引いたのが、眼鏡をかけていない泉ピン子。ちょっと新鮮だった。だけど、くれぐれも「渡る世間は――」になりませんように。
ところで、この「マッサン」というタイトルを初めて耳にしたとき、「さだまさしの自伝がドラマ化されるのか?」と期待したが、全然違ってて少しがっかり。
オススメ度 ★★☆
NHK的ダサ度 ★★★★
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2014-09-28
シマホ

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CMは数十秒のドラマである。
そう言っても過言ではあるまい。
ドラマ性の強いCMが多いのも事実だ。
最近のお気に入りは、草彅剛が出演する「シマホ」のCM。
いまのところ企業広告編、家具編、BBQ編がある。
いずれもいい出来だが、一番のお気に入りはBBQ編。
まだ御覧になっていないかたは、ごゆっくりどうぞ。
http://www.shimachu.co.jp/special/tvcm/cm03b.html
もう最高! 毎日10回以上見てしまいます。
背景の酒場の看板にも注目してください。
「ずっと一緒」「約束」「なかよし」「男泣き」など、芸が細かい!
草彅君が、『任侠ヘルパー』の翼彦一とダブるから、余計面白い。
ここまで草彅君に嫉妬してもらえるアキラは幸せ者である。
最近、アキラに嫉妬する毎日だ。
俺と、アキラと、草彅君の物語……。
オススメ度 ★★★★★
アニキ度 ★★★★★
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2014-09-28
爛れた闇の帝国

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『爛れた闇の帝国』
飴村行 著
角川書店

ホラー小説です。
読みやすく、展開もそこそこテンポよく、仕掛もよく考えられ、オチもちゃんとしてる。
面白いか面白くないかと問われれば、間違いなく面白い。
でも、この著者の『粘膜蜥蜴』(角川ホラー文庫)という作品がインパクトありすぎて、どうしても物足りなく感じてしまう。
というわけで、『粘膜蜥蜴』もオススメです。
オススメ度 ★★★★
粘膜度 ★★
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2014-09-27
風に立つライオン

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『風に立つライオン』
さだまさし 著
幻冬舎
さだまさしの代表曲のひとつに、同じタイトルの歌(アルバム「夢回帰線」に収録)がある。
25年以上前に作られた歌だ。
その歌詞が、アフリカに渡った1人の日本人医師の人生だと知っていれば、著者がなぜいまになってこの小説を書いたのか――いや、書けたのか――それが1ページ目からはっきりわかるだろう。
俗に言う“泣ける話”は嫌いだし、この本もけっして“泣ける話”ではないのだが、読んでいると涙が溢れてしかたがない。この小説はさだまさしの最高傑作ではないだろうか。
本当にさだまさしは小説が達者だ。歌詞の中には純文学があるし、コンサートの客はほとんど“しゃべり”が目当てとの噂もある。
おそらく、さだまさしは言語の達人なのだろう。
そろそろ、さだまさしには子供時代からソロデビューまでを描く自伝的小説を書いてほしい。爆笑&感動の傑作青春小説になるはずだ。
小説『風に立つライオン』は映画化が決定している。主演は大沢たかお(個人的には気に入らない)。
安っぽい“お涙ちょうだい”ではなく、気取らず、構えず、淡々と人間を描く作品にすれば、世界で評価される映画となるはずだ。この物語にはそれだけの力がある。
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2014-09-26
武道のリアル

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『武道のリアル』
押井守・今野敏 共著
エンターブレイン

明治維新以降、開国とともに西洋から「スポーツ」の概念が輸入され、伝統的な剣術や柔術はどのような影響を受けたか。さらに近代化、戦争、敗戦、高度成長によってどのように変容したか―――それらの問題を、格闘マニアの演出家と小説家が対談形式で説いていく。
かなりマニアックなテーマだが、雑談と脱線をちりばめた理論展開で、退屈や堅苦しさは感じない。裏を返せば、どうでもいい話も少なくはない。
個人的に、スポーツの勝ち負けにこだわりがちな部分が、子供の頃からどうしても馴染めなかったのだが、この本を読んで少し納得がいった。
オススメ度 ★★★
マニア度 ★★★★
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2014-09-25
ユーリカ

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『ユーリカ』
家出した娘を連れ戻す途中、ジャック・カーター保安官は道に迷い、地図上に存在しない街、ユーリカへとたどり着く――シーズン1のDVDパッケージに記された第1話のあらすじを読んで、これは『サイレントヒル』的なホラーだと判断し、迷わずレンタルした。
いざ視聴すると、予想は大外れ。ホラーどころか脱力系バカSFである。
だが大きく外れすぎて一回りし、ど真ん中のストライクゾーン、ハート鷲掴み。
ユーリカは世界中から集められた天才科学者が居住し、軍事技術に関わる研究を進める極秘の町だ。
一般市民の「やらかし」は笑い話ですむが、天才科学者の「やらかし」は地球を滅亡の危機にさらす。毎日のように発生する身の毛もよだつ事件にカーター保安官は大忙し。科学の知識は皆無だが、体を張った力技で大惨事をねじ伏せ、今日もまた地球を救う。
コメディータッチで1話完結のため、肩の力を抜いて気楽にみることができる。反面、『24』に代表される、「主人公を次々と危機が襲う息もつかせぬ展開」が好みの方の目には退屈に映るかもしれない。
オススメ度 ★★★★
やらかし度 ★★★★★
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2014-09-24
黄昏の光と影

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『黄昏の光と影』
柴田哲孝 著
光文社

社会派サスペンスや自然科学ミステリーを得意分野とする著者が、今回テーマとして選んだのは「孤独死」だ。
東京のとあるアパートで孤独死した老人の部屋に、女性の白骨死体が隠されていた。捜査を進める過程で意外な記録が浮上。孤独死した老人は書類上、50年以上前に伊勢湾台風で死亡していたことになっている。
孤独死した老人と、白骨死体の女は何者なのか。
所轄のベテラン刑事と新人刑事のコンビは西日本へ飛ぶ。
名前のない男と女の過去を追って飛び回る刑事たちは、やがて事件の発端となった土地を突き止める。
戦争、震災、台風――歴史の節目で犠牲となった〈忘れられた村〉があった。そこで起きた悲しい事件とは……。
著者の作品にしては、やや地味だ。リアルタイムの大災害はおきないし、未知の生物も跋扈しないし、国際的な謀略もからまない。なのにページをめくる手が止まらない。
奇抜なトリックもないし、天才探偵も登場しないけれど、「いいミステリー」に仕上がっている。
ベテランと新人という刑事のコンビもベタだが、余計なキャラ付けをしていないぶん描写がいい具合に自然で好感が湧く。
地味な物語を、それでも「読ませる!」のは、作者の「力」なのだろう。
本書によれば、年間1500人の老人が孤独死し、そのうち1000人が身元不明だそうだ。
ひと括りにしてもおびただしい数だが、その一人ひとりに、刑事が靴底をすり減らしても追い切れない人生があるのだろう。そんなことを考えた。
他人事ではない。自分も高確率で、孤独死すると思う。
オススメ度 ★★★★
靴すり減り度 ★★★★★
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2014-09-23
こなもん屋馬子

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『こなもん屋馬子』
田中啓文 著
実業之日本社
近年、映画やドラマで「食堂もの」とも呼ぶべきジャンルが市民権を得てきたと思っていたら、大御所の伝奇作家までがこんな本を出していた。
「こなもん」とは、関西で「小麦粉を主体とした料理」を意味する。饂飩もラーメンも焼きソバも、タコ焼きもお好み焼きも肉まんも、パスタやピザまでが「こなもん」の範疇らしい。
そんな「こなもん屋」の店主であり、コテコテの大阪おばちゃんの馬子が、弟子の少女イルカをしたがえて傍若無人に料理を作りながら、客たちが密かに抱える苦悩を見抜き、問題を解決していくミステリー風コメディーである。
うん、面白いですね。
ちなみに、このタイトルから『UMAハンター馬子』を連想した人は、かなりのマニアだ。
オススメ度 ★★★
ソース度 ★★★★

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2014-09-22
HEROも最終回か

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今シーズン、初回から最終話まで見通したのドラマは『HERO』だけだった。
全体的に見て、いい出来だったのではないだろうか。
続編なのに、あまり前作と比較されないのは時間が経過しているせいもあるが、ドラマが別物になっているからだろう。
前作はミステリーを意識していたが、続編はかなりコメディ色が強くなっている。しかも上質のコメディに。
見どころは群衆で交わされる掛け合いだろう。テンポがよく、役者の個性を利用し切っている。どこか三谷幸喜のシチュエーションコメディーを彷彿とさせる。というか、完全に意識して作ってたね。
特に印象に残った場面は第7話の熱海出張編。
長い石段をやっとの思いで登り切った木村拓哉の頭上でウグイスが鳴く。直後にボソリと「ホケキョじゃねーよ」とのツッコミ。素晴らしい。アドリブか演出かはわからないが、神業級の名シーンだった。
さすがに最終話はコメディー色が抑え気味だった。シリアスな法廷物を目指したものの、いまひとつ展開が平坦でドラマ性が弱かったのが残念。
それはそうと、この事件の担当って久利生じゃなく田村検事だったんじゃ……?

↑ クリューちゃん描いてみた
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