2014-10-16
はかぼんさん〈空蟬風土記〉

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『はかぼんさん〈空蟬風土記〉』
さだまさし 著
新潮社
さだまさしが怪談を書くとこうなる。
本書はそんな短編小説集。ただ怪談と言っても、ホラーや因果話ではない。不思議系の話ながら、和のテイストで描かれた、優しくも悲しい物語の数々。
後味の爽やかな「和風ファンタジー」ってところでしょうか。
コンサートで全国を旅する著者が各地で触れた体験や拾い集めたエピソードを小説化したと思われます。
著者が創りだす名曲同様、その文体は繊細かつ温か。
さだまさしの小説というと、映画化された『眉山』や『アントキノイノチ』など、ここ数年の著作がメジャーです。でも30年以上前から、さだまさしは定期的に小説を書き、発表していました。
小説、エッセイと書籍を多発する歌手ですが、一番面白いのは『噺歌集』をはじめとするステージ・トーク集でしょう。
ライブで歌の合間の喋りを(正しくは喋りの合間に歌っているのだが)そのまま活字に起こすと上質のエッセイになってしまうのだから、究極の言文一致であるな。
オススメ度 ★★★★
人情ドラマ度 ★★★
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