2014-10-21
9割の人間は行動経済学のカモである

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『9割の人間は行動経済学のカモである』
非合理な心をつかみ、合理的に顧客を動かす
橋本之克 著
経済界

行動経済学をテーマにした一般書のほとんどは、経済学と名乗りながらも内容は心理学であることが多い。
だが本書は、人間心理を踏まえながらもマーケティングに特化した内容になっている。
プロスペクト理論や様々なヒューリスティック、フレーミングなど行動経済学の理論に基づき、効果的な顧客戦略を解説する。
「オレ物売りじゃないから関係ねー」
などと無視するなかれ。
我々は日々いかなる時も、企業が仕組んだ狡猾なマーケティングの網に包囲されている。
それと知らずに財布の紐を緩めさせられ、まんまと無駄な出費をしていないだろうか?
行動経済学を学び、マーケティングの構造を見抜くことによって避けられる「損」は少なくないのだ。
本書はマーケティング指南だけではなく、消費者が正しい判断をして損失を回避するための方法や心構えも説いている。
ある意味で、無駄な出費も経済活動の重要な構成要素である。資本主義にはそういった側面が確かにある。近年、その傾向が加速しているように思える。
損失回避という心理につけ込んで不安をあおる恫喝マーケティングが当たり前のように横行している昨今。無駄な出費が消費者の経済的義務と決め付け、心理的バイアスに左右されず正しい判断をする消費者をフリーライド呼ばわりする、言いがかりマーケティングが始まる日も近いかもしれない。
オススメ度 ★★★★
装丁目立ち度 ★★★★★
↓ クリックしても損ではない

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