2014-11-19
歴史の方程式

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『歴史の方程式』
マーク・ブキャナン(著)水谷淳(訳)
早川書房

地震や山火事といった災害、相場変動や恐慌といった経済現象、文化や流行などの社会現象、進化や感染といった生物現象。これらの問題は構成要素が多岐にわたり、複雑に相互作用するため予測が不可能とされる。
しかし、それらの問題から法則性を導き出して予測を成功させるべく、複雑系理論、非平衡統計学、歴史物理学など、耳慣れない学問を駆使して追及していく内容。
研究によれば全ての複雑な問題は、構成要素を拡大すると全体の文脈に一致するフラクタル構造をなしており、その規模と頻度は冪乗則にしたがうという。(地震を例にとれば、マグニチュードが2倍になると回数が1/4になる、というふうに)
で、法則性をはじき出したから予測できるかといえば、それはまた別の話らしい。すでに発生した事象については説明が可能だが、予測は不可能という当たり前すぎる結論。なんか、出来ない言い訳を延々と読まされているようで、ちょっとつらくなった。
まあ、カオスやフラクタル、自己組織臨界などの概念を理解するにはいいかもしれない。でも、だったら「複雑系入門」的なポピュラーサイエンスのほうが分かりやすいしなあ……。
オススメ度 ★★
だからどうしろと度 ★★★★
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